人材紹介における返金規定とは? 返金額の相場も紹介
人材紹介会社の多くが、自社サービスの品質担保や顧客満足度の向上を狙いとして、契約事項のなかに“返金規定”を設けています。しかし実際のところ、返金規定がどのようなものなのか、詳しくわからない担当者様もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、人材紹介における返金規定の概要や返金額の相場、規定の詳細の確認方法を紹介します。
目次[非表示]
- 1.人材紹介とは
- 2.人材紹介における返金規定とは
- 2.1.①返金条項
- 2.2.②フリーリプレイスメント
- 3.人材紹介の返金額の相場
- 4.返金規定を確認する方法
- 4.1.①人材紹介(人材コンサルティング)契約書
- 4.2.②人材サービス総合サイト
- 4.3.③人材紹介会社のWebサイト
- 5.まとめ
人材紹介とは
人材紹介会社が、顧客である企業の希望に沿って人材(候補者)をリサーチ、斡旋してくれるサービスを人材紹介といいます。多くの場合、候補者の採用および入社が確定して初めて紹介手数料が発生する、“成功報酬型”の料金形態をとります。
このシステムでは、求める人材の採用に至らなかった場合、紹介手数料を支払う必要はありません。すなわち、企業側は採用活動におけるリスクを最小限に留めたうえで、サービスを利用できるというわけです。
人材紹介のサービスについては、下記の記事でも詳しく解説しています。
人事担当者様向けの中途採用ガイドブックは、下記よりダウンロードいただけます。
人材紹介における返金規定とは
人材紹介の契約には、入社した人材が早期に退職してしまった場合など、所定の条件に該当する際に受けられる保証である、“返金規定”を設けることが望ましいとされています。
返金規定は、顧客満足度の向上を主目的とした契約事項の一つであり、人材紹介(人材コンサルティング)契約の締結に際しては、その有無を契約書に記載しなければなりません。返金規定がある契約では、万が一入社した人材が早期に退職してしまった場合、規定に基づき、次に挙げるいずれかの保証がされます。
①返金条項
人材紹介(人材コンサルティング)契約の返金規定に、“返金条項”が盛り込まれている場合は、返金の措置が講じられます。人材紹介会社経由で入社した候補者が、一定期間内に自己都合で退職した場合、企業は人材紹介会社に対して支払った紹介手数料の一部の返還を求めることが可能です。
なお、返金額は、候補者が入社してからの期間に応じて変動します。返金額の目安については後述します。
②フリーリプレイスメント
返金条項に代わり、フリーリプレイスメントが盛り込まれている場合もあります。フリーリプレイスメントとは、紹介された候補者の対象期間内における自己都合退職に際して、代わりとなる候補者を、無償で斡旋してもらうことができる保証です。
ただし、人材紹介会社によってはこの事項を設けていないケースもあるため、この点には留意が必要です。
人事担当者様向けの中途採用ガイドブックは、下記よりダウンロードいただけます。
人材紹介の返金額の相場
返金規定によって定められる返金額は、人材紹介会社や個々の契約によって異なるため一概にはいえません。目安としては、候補者の在籍期間に応じて、紹介手数料の50〜80%程度とされることが多い傾向にあります。
また、返金の対象となる在籍期間としては、3ヵ月以内が一般的です。
中途採用に際して発生する手数料については、ぜひこちらの記事も併せてお読みください。
人事担当者様向けの中途採用ガイドブックは、下記よりダウンロードいただけます。
返金規定を確認する方法
続いて、人材紹介のサービスを利用するにあたり、返金規定の詳細を確認する方法を3つお伝えします。
①人材紹介(人材コンサルティング)契約書
各人材紹介会社が定める返金規定の詳細は、サービスの利用に際して取り交わされる人材紹介(人材コンサルティング)契約書に明記されています。決まったフォーマットこそないものの、職業安定法により、返金規定を含む一定事項の明示が義務付けられているため、まずは人材紹介(人材コンサルティング)契約書を確認してみてください。
なお、人材紹介(人材コンサルティング)契約書には返金規定のほか、下記のような事項も盛り込まれています。
▼人材紹介(人材コンサルティング)契約書に記載されている事項の一例
- 委託業務の内容
- 手数料に関する事項
- 秘密保持
- 個人情報の取り扱いに関する事項
契約締結に先だち、返金規定と併せてこれらの事項にも目を通しておきたいところです。
②人材サービス総合サイト
“人材サービス総合サイト”は、厚生労働省が運営するWebサイトです。2018年1月の職業安定法改正以降、人材紹介会社は、返金規定の有無やその詳細を含む複数の事項に関して、同サイト内で情報を公開することが義務付けられました。
したがって、複数の人材紹介会社を比較検討するにあたっては、人材サービス総合サイトにて、これらの事項を見比べながら選ぶことをおすすめします。
厚生労働省が運営する人材サービス総合サイトへは、下記からアクセス可能です。
【厚生労働省職業安定局『人材サービス総合サイト』】
③人材紹介会社のWebサイト
人材紹介会社のWebサイトでも、返金規定の確認が可能です。2024年4月の改正職業安定法施行規則の施行により、各人材紹介会社には、自社のWebサイト内に返金規定に関する詳細を掲示することが認められました。
ただし、あくまでも任意の掲載となるため、必ずしも人材紹介会社のWebサイトで返金規定を確認できるとは限りません。
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まとめ
この記事では、人材紹介における返金規定について、以下の内容を解説しました。
- 人材紹介とは
- 人材紹介における返金規定とは
- 人材紹介の返金額の相場
- 返金規定を確認する方法
人材紹介のサービスにおいては、候補者を採用した時点で紹介手数料が発生するものの、候補者が早期退職してしまった場合には、返金規定に則って返金措置を受けられる可能性があります。この制度により、企業は安心してサービスを利用することができます。
一方で、企業都合での退職などの場合は返金規定が適用されないケースもあるので、注意が必要です。規定の内容は人材紹介会社ごとに異なるため、Webサイトや人材サービス総合サイトなどで事前に確認することが重要です。ただし規定を理解することで、安心してサービスを利用することができ、求人媒体よりも効果的に活用できる可能性もあるため、自社の状況を確認しながら、サービスを利用することをおすすめします。
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