事務代行を依頼するメリットとは? 対応可能な業務と料金形態も解説
日頃のバックオフィス業務を外部業者に委託する、“事務代行”を活用する企業が増えつつあります。経理や人事、広報など幅広い業務をアウトソーシングできる事務代行ですが、導入することで、具体的にどのようなメリットが得られるのか気になるところですよね。
そこで本記事では、事務代行を導入した際に得られるメリットに加えて、利用時の注意点や料金形態をわかりやすく解説します。
目次[非表示]
- 1.事務代行の業務範囲とは
- 2.事務代行を活用する3つのメリット
- 2.1.①コア業務に注力できる
- 2.2.②採用コストを削減できる
- 2.3.➂専門性の高いプロに依頼できる
- 3.事務代行を利用する際に気を付けたい2つの注意点
- 3.1.①自社にノウハウが蓄積されにくい
- 3.2.②業務内容によって依頼できない場合がある
- 4.事務代行の料金形態とは
- 5.まとめ
事務代行の業務範囲とは
事務代行とは、その名の通り、バックオフィスの事務業務を請け負う代行サービスです。
ひと口に事務業務といっても、作業内容は多岐にわたるうえ、場合によっては専門知識が必要です。専門知識を要する業務を委託する際には、対応可能な業者を選定しなければなりません。
以下に、事務代行が請け負える主な事務業務の一例を、専門知識が不要な業務と、必要な業務に分けて、表にまとめました。
事務代行が担える業務の一例
業務の大分類 |
業務内容 |
専門知識が不要な業務(一般事務) |
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専門知識が必要な業務(専門事務) |
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この表をもとに、自社内で代行が必要な事務業務を洗い出し、適宜、代行サービスを選定してください。
なお、事務代行には、スタッフを現地に派遣するケースと、代行企業が保有する事務所で業務を担うケースがあります。
事務代行を活用する3つのメリット
事務代行の導入により得られるメリットは、次の3つが挙げられます。
①コア業務に注力できる
業績を改善し、企業を発展させるには、事業の根幹となる“コア業務”に注力したいところです。しかし、事務業務を自社で行うと、人手も時間も取られてしまい、なかなかコア業務にリソースを割けません。
その点、事務代行を活用すれば、直接利益につながらない事務業務を代行サービスに任せられ、コア業務に浮いた自社のリソースを割り当てることができます。
コア業務に適切な人員を充てられれば、業績の向上が望めるだけでなく、就業時間の有効活用ができ、残業時間の短縮にもつながります。残業時間の削減により、従業員の満足度向上も期待できるため、事務代行の活用は、社内の労働環境の改善にも有効な手立てです。
②採用コストを削減できる
事務代行を活用すれば、採用選考に伴う事務作業から社員を開放し、自社社員で対応が必要な部分にのみ労力を充てることが可能となり、結果として採用コストも大幅に削減できます。
近年、労働人口の減少から、多くの企業で人材不足が叫ばれており、人材採用が難しくなっているとともに、採用にかかるコストも増加傾向にあります。
しかし、事務代行なら、すでにスキルのある人材を、必要なときに必要なだけ代行してもらえるため、コストの削減につながります。
人材育成に伴う準備や管理のリソースも省けるうえに、離職による欠員の心配がない点もメリットです。
➂専門性の高いプロに依頼できる
事務代行なら、その業務に特化した人材に事務業務を担ってもらえます。帳簿の知識が必要な経理、契約や訴訟に特化した法務、通訳や翻訳などの英語力が問われる業務などがその例です。これらの事務業務は、専門性の高い人材が対応したほうが、より効率的に仕事を進められるはずです。
また、事務業務を専門とする事務代行に業務を請け負ってもらえるからこそ、これまで対応できなかった事案にも、対応が可能になるかもしれません。
事務代行は、業務の効率化だけでなく、クオリティの向上にも、一役買ってくれるサービスといえます。
事務代行を利用する際に気を付けたい2つの注意点
企業にとって多くのメリットが得られる事務代行ですが、サービスを利用する際には、以下2つの点に注意が必要です。
①自社にノウハウが蓄積されにくい
社内の事務業務を委託する仕組み上、自社にノウハウが蓄積されにくい点には、留意が必要です。また、業務の問題点や改善点が発見できない可能性も考えられます。
このような状態を放置すると、事務代行サービスに依存しかねないため、定期的に業務内容や進捗を把握する機会を設けたいところです。
②業務内容によって依頼できない場合がある
自社独自のシステムを使っている場合や、業務に特殊なスキルが必要な場合など、状況によっては事務代行が業務を請け負えない可能性もあり得ます。また、新たな作業を依頼したい場合でも、契約に含まれる業務でなければ対応してもらうことはできません。
事務代行を依頼する際には、その代行企業がどのような業務に対応しているのかを事前に確認したうえで、契約内容を精査する必要があります。
事務代行の料金形態とは
事務代行の料金形態は、大きく分けて“月額固定制”と”従量課金制”の2つがあります。
①月額固定制
月額固定制は、契約した期間ごとに、一定の金額を支払う料金形態です。
定額であるため、予算の把握がしやすいうえに、経費の削減も望めますが、依頼できる業務内容が固定化されており、急な追加依頼に対応してもらえない場合があります。
②従量課金制
従量課金制とは、実際に依頼した業務に対し、成果報酬を支払う契約形態です。利用時の費用額の計算は、依頼した業務の工数か、時間によって計算されます。
事前に委託する業務量を見積もっておかないと、想定外の費用が発生するおそれがあります。一方で、2〜3日といった短期間で依頼したい場合には、活用しやすい制度です。
まとめ
今回は、事務代行を利用することで得られるメリットについて、解説しました。
- 事務代行の業務範囲とは
- 事務代行を活用する3つのメリット
- 事務代行を利用する際に気を付けたい2つのポイント
- 事務代行の料金形態とは
事務代行は、企業のバックオフィスを請け負う代行サービスであり、導入することで、企業は多くのメリットが得られます。従業員の手が事務作業に取られなくなるため、事業の根幹となるコア業務にリソースを集中させられるようになります。
また、代行企業が有する事務所で業務を行う事務代行サービスを選べば、作業場所の節約にもなり、オフィスの最適化を図ることも可能です。
事務代行を上手に活用して、自社で抱えている業務を軽減し、コア業務に注力しつつ、労働環境の改善を目指したいところです。
ANAビジネスソリューションでは、実務経験が豊富なスタッフが、事務業務を代行いたします。業務の効率化を検討されている方は、ぜひ一度、ご相談ください。
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また、こちらの記事では、事務代行へ委託できる業務や利用時の注意点を解説しています。併せてご覧ください。