お客様インタビュー コミュニケーション研修(6時間)
お客様インタビュー コミュニケーション研修(6時間)
カテゴリー | ANAコミュニケーション研修 |
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研修名 | コミュニケ―ション研修(6時間) |
タイプ |
講師派遣 (顧客先施設での実施) |
実施年 | 2017年11月 |
実施時間 | 6時間(休憩時間を含む) |
受講者数 | 22名様 |
備考 | 社内公募式の研修プログラムとして実施。参加希望をされた入社一年目の方から主任クラスの方までが受講されました。 |
企業名 | 三菱自動車工業株式会社 |
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導入部門 | グローバルアフターセールス本部 |
備考 | グローバル人材の育成に着目した研修を設計し、さまざまなプログラムを策定されており、ABSの研修もその一部に導入されています。 |
※本記事に記載している名称や内容などは2018年11月時点のものです。
コミュニケーションによって安全を守り、信頼関係を築いてきたANAグループのノウハウを基に、ANAビジネスソリューション(以下、ABS)ではコミュニケーション研修をさまざまな業種・業態の企業様などにご提供しています。
今回は、組織をより活性化させるコミュニケーション力の向上に取り組まれている三菱自動車工業株式会社(以下、三菱自動車)の高橋様と海野様にお話を伺いました。
私ども三菱自動車 グローバルアフターセールス本部(以下、GAS本部)は、三菱自動車をご購入いただいたお客様に、満足と歓びを提供し、次もまた次も、私たちの車を選び続けていただくためにお客様に三菱自動車の価値を提供し続ける役割を担う組織です。具体的には、お客様のカーライフの安全、快適をサポートするために品質改善や技術サポート、純正パーツ&アクセサリーの商品企画と販売などを行っています。
しかしながら、各担当業務の専門性が高い9部門約520名が国内外に点在している大組織であることもあり、個々人や部署ごとに顧客尊重・品質重視の意識はあるものの、部門間のコミュニケーションは活発とはいえない、一体感がやや薄い状態にあることが課題になっていました。この課題には、GAS本部に限らず全社的に『MMC WAY』として解決に向け取り組んでいます(※)。『MMC WAY』とは、三菱自動車が求める人財像を「心構え(Mind set)」と「行動(Actions)」を軸にして、6つのキーワードで定義づけ明文化したものです。私たち人材育成担当はこのMMC WAYを踏まえ、グローバル人材の育成に着目した研修を設計・実施しています。
(※)MMCは三菱自動車の略称。
写真左:グローバルアフターセールス本部 GAS事業企画部 教育推進事務局 担当マネージャー 高橋 秀明様/写真右:同 教育推進事務局 海野 真知香様。三菱自動車工業の成長とさらなる活性化を担う人財育成に尽力されています。
現在、MMC WAYに即した社員教育(下図参照)でABSさんの知見を活用しているのは、組織を越えて協力するCross-functionalの「チームワーク」「コミュニケーション」です。ANAグループで培われた空の安全と快適を担う人財育成のノウハウに期待し、2017年度から私どものオープン講座をご担当いただいています。導入に際して、ABSさんと研修の目的や目指すゴールを共有したところ、ABSさんから「おもてなしの心=接遇の基本」を理解したうえでコミュニケーション力の強化に進むことが効果的と提案いただきました。納得感がありましたし、接遇&マナーについても振り返りやブラッシュアップの必要性を感じていたので、まずは接遇の基本に特化した内容で実施することにしました。
このベース構築の研修は、多くの社員に受講して欲しいという想いから研修時間を2時間と短く設定し、全国7拠点で同時受講できるテレビ電話会議システムも活用して実施しています。ABSさんからは、テレビ会議は相対的に効果が薄れるので推奨していないと伺っていましたが、「相手の立場を意識することが良質なコミュニケーションの基本と理解した」という感想も寄せられ、コミュニケーションに重点を置いた研修の前段に実施して良かったと考えています。
[引用元]三菱自動車工業公式サイトより
私どもがコミュニケーションやチームワークの強化を重視しているのは、お客様に商品やサービスを高い品質でスピーディーに提供していくために、社員全員が部署を超えて目的を共有し、同じ方向に進んでいくことが非常に重要と考えているからです。商品やサービスは、多くのチームや社員がバトンをつないでお客様のもとに届けます。それぞれの担当業務の品質や事情だけに捉われるのではなく、後工程を意識することが精度や速度の向上に影響します。ですから、コミュニケーションに重点を置いた研修はとても重要です。
これまでABSさんに2回実施いただいていますが、受講者から高い評価を得ています。毎回特に好評なのはビデオ撮影を行うプログラムです。まず座学で、表情や身だしなみ、立ち居振舞いが信頼関係の構築に重要であることを丁寧に説明された後に、受講者全員の前で自己紹介を行うシーンを撮影し、ビデオを一緒に確認するのですが、自分のイメージと実際の姿のギャップに驚かされるのです。社員の多くは、“正しいマナーはやろうと思えばできる”と根拠のない自信をもっていますが、このプログラムを通して意識して取り組んでも難しいことを思い知らされます。また、相手に自分がどのように見られているかも切実に考えることになるので、良質なコミュニケ―ションの入口を理解するのに非常に効果的なプログラムだと考えています。
2018年11月に開催いただいた一般職の皆様対象の「コミュニケーション研修」の様子。
研修後、受講者にはレポートを義務づけていますが、特に多い感想は「異業種での研修経験が豊富な講師の指導は説得力があった」というものです。サービス業、医療関係などさまざまな業界で通用する普遍的に価値のある内容が言語化・体系化されていることを実感でき、安心して“学べる”と思えたようです。そして、信頼を厚くしたのが講師の姿勢にあったようで、「講師の方は、常に同じ指導をしているのではなく、企業や受講者に合わせて指導方法を変えていると思う」、「三菱自動車のことをかなり勉強されている」、「上司や同僚から教わっているような親密さを感じた」といった声が毎回あがっています。
外部の方に研修やセミナーを依頼すると、ときに受講者も顧客と捉えられ、厳しい指摘を躊躇したり、持ち上げられていると感じるケースもあるのですが、ABSの講師の方にはそんな遠慮を一切、感じることがありません。そして、例えば「何故相手を思いやる心が大切なのか」といった説明をされる際には、講師自身の体験談を交えてくださるのですが、殆どが失敗談なのです。話すスピード、言葉選び、所作のすべてが見本そのものの講師が、惜しげもなく自身の過ちを話してくれるので、距離が縮まると共に、きちんと吸収して講師の熱意に応えたいと思えるようです。
GAS本部に限らず、三菱自動車に従事するすべての社員にとって最も重要なのはお客様に商品・サービスを通じて、ご満足をいただくことです。中でも私どもは、ご購入後も長くお客様と接点をもてる立場にあります。大所帯なので、直接お客様と対応する社員の割合は少ないですが、信頼してディーラーへ足を運び、頼りにしてくださるお客様のことを全員が常に考えなくてはなりません。そのためには、専門家としての知識・スキルも必要不可欠なので、クルマの構造知識を確実に習得するために、自社の製造部門はもとより部品供給メーカー様のご協力もいただき、主要部品の講座をくまなく行っています。
ABSさんには、コミュニケーション力の向上にご尽力いただき、受講者には成長の兆しが見えています。ただ、まだまだ道半ばです。日々目の前の業務に追われるなかで、さらに組織を活性化させるのは簡単ではありません。今年度は管理職にもコミュニケーション研修を実施することで、MMC WAYの推進を加速させていきますが、私たち人財育成担当が率先して毎日の挨拶や声掛けを続け、多方面から風土改革を進めていきたいと考えています。
どれだけ技術が進歩しても必ず人が介在するのですから、人間力ある社員が会社や社会を支えます。自身の考えを的確に伝えることができ、相手の言葉を予断なく真摯に受け止められる人財づくりに、全社一丸となって努めていきたいと思います。
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