人材派遣とは? 活用するメリットと利用時の注意点を解説
昨今の慢性的な人材不足に悩む企業は、少なくありません。なかには、解決策として人材派遣を利用したいとお考えの事業者様も、数多くいるのではないでしょうか?
そこで本記事では、人材派遣の仕組みからメリット、利用時の注意点までも徹底解説します。
目次[非表示]
- 1.1.人材派遣とは
- 2.2.人材派遣の種類
- 3.3.人材派遣を活用するメリット
- 3.1.①コストを抑えられる
- 3.2.②最短で専門性の高い人材を確保できる
- 3.3.③必要なタイミングの時だけ雇用できる
- 3.4.④業務効率を向上できる
- 4.4.人材派遣を利用する際の注意点
- 4.1.①就業期間や業務内容が限定される
- 4.2.②一定のコストもかかる
- 4.3.③当事者意識が低くなる可能性もある
- 5.まとめ
1.人材派遣とは
人材派遣は、派遣会社に所属している人材を派遣してもらうサービスです。企業は派遣会社と派遣契約を結び、派遣人材は派遣会社と雇用契約を結びます。
派遣先となる企業は、人材に対し業務指示を出します。一方で、人材への給与の支払いや、福利厚生の提供などを行うのは、雇用元である派遣会社です。
なお、一般的な人材派遣である登録型派遣には、“派遣社員の受け入れは同一部署で原則3年まで”というルールが設けられています。
2.人材派遣の種類
人材派遣には、以下の3つの種類があります。
▼人材派遣の種類
種類 |
内容 |
登録型派遣 |
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常用型派遣 |
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紹介予定派遣 |
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紹介予定派遣は、登録型派遣や常用型派遣と異なり、直接採用が前提のため、企業は、書類や面接による選考を唯一行うことができます。
3.人材派遣を活用するメリット
人材派遣を活用することで得られるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?
①コストを抑えられる
人材派遣を利用すれば、採用コストを抑えることができます。自社で人材を採用する場合、求人媒体への掲載や求人広告といったコストがかかります。しかし、人材派遣であれば、派遣会社が人材のリクルーティングを実施するため、採用コストがかからないのです。
採用に関する事務的な工数も減らすことができるので、人件費の削減にもつながります。
②最短で専門性の高い人材を確保できる
どの企業も、「特定の分野の専門性の高い人材を確保したい!」と考えますが、この要望を叶えてくれるのが、人材派遣の強みです。
派遣会社は、膨大なデータベースから、条件に合う人材を探してくれます。人事や経理、法務など専門知識が必要な人材を、効率よく確保できるので、即戦力が必要な現場の助けとなります。
③必要なタイミングの時だけ雇用できる
人材派遣の多くは3ヶ月ごとの契約ですが、「年末や期末といった繁忙期のみ人材が欲しい」といった要望を叶えられます。
なお、3ヶ月ごとだけでなく、6ヶ月ごとの長期契約も可能です。
また、単日のみ、1週間限定、イベント期間での派遣など、人材が欲しい期間に合わせて働き手を確保することができます。
④業務効率を向上できる
人材派遣を利用すれば、現場社員の負担を軽くすることができるので、結果的に、現場全体で業務効率が向上します。
人手不足が起きている現場では、庶務事務といったノンコア業務も現場の社員が行うパターンが多くを占めます。本来のコア業務に費やす時間が限られるので、社員の業務量が増えてしまうのです。
したがって、データ入力をはじめとする定型業務を派遣人材に任せれば、正社員はコア業務に専念できるため、業務効率の向上につながるというわけです。
4.人材派遣を利用する際の注意点
人材派遣のメリットだけを見ると、活用しない手はないと考えてしまうものですが、いくつか考慮すべき注意点もあります。
①就業期間や業務内容が限定される
人材派遣では、“企業が派遣社員を受け入れるのは、同一部署で原則3年まで”というルールが定められていますが、長期的な業務を依頼すること自体に問題はありません。ただし、派遣社員の急な退職も考慮して、引継ぎ体制を構築することが重要です。
また、派遣社員に依頼する業務は、“契約時にあらかじめ合意したものだけ”に限定されます。したがって、契約締結後に、原則契約外の業務を依頼することはできません。
ただし、派遣元から派遣社員に確認の上、合意を得られた場合は契約書の業務内容に文言を追記し、契約の差し替えを実施することで業務の追加依頼ができる場合があります。その際は業務内容に応じて、派遣料金の変更が生じる可能性があります。
②一定のコストもかかる
いくら業務経験がある派遣人材でも、社内のルールは知らないので、OJTの実施は必須です。そのため、育成コストがまったくかからないわけではありません。
また、賃金相場の上昇や、同一労働同一賃金に関する評価制度の実施に伴う派遣料金の上昇にも、適宜対応する必要があります。
③当事者意識が低くなる可能性もある
派遣人材の当事者意識や帰属意識が低くなる可能性があることは、人材派遣を活用するうえで目を背けることのできない問題です。
派遣人材の所属先は、派遣先企業ではありません。自社の社員と違って、長く勤務するわけではないので、“企業の一員である”という当事者意識や帰属意識が希薄になってしまうのです。
そうならないためには、派遣社員だからといって、接し方や待遇に差をつけることはせずに、正社員と同等に扱うことが大切です。自社社員と同様に、派遣社員に向けたコンプライアンスや、セキュリティの勉強会の実施も検討すると改善が見込めます。
まとめ
この記事では、人材派遣について以下を解説しました。
- 人材派遣とは
- 人材派遣の種類
- 人材派遣を活用するメリット
- 人材派遣を活用する注意点
人材派遣を活用することによって、採用コストの削減や、必要なタイミングで専門性の高い人材の確保が可能になります。
ただし、業務期間および業務内容の制限や、一定の教育コストがかかることも把握したうえで、人材派遣を活用することが大切です。
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