新入社員に伝えるビジネスマナーと受け入れ時のポイントとは
新入社員が社会人として、円滑に仕事を進めるためには基本的なビジネスマナーを身につけることが大切です。
「相手を大切に思う気持ち」で接することの重要性を理解し、社会人としてふさわしい言葉遣いや基本的なビジネスマナーを身につけ、実践を重ねることで周囲の人と良好な信頼関係を構築するための適切な対応ができるようになるはずです。
また、新入社員は成長すれば頼もしい戦力になる大切な存在です。
企業の受け入れ方によって、新入社員のモチベーションや成長の仕方は大きく変わります。
本記事では、新入社員に伝えるべきビジネスマナーと、新入社員を受け入れる際のポイントをお伝えします。
目次[非表示]
1.ビジネスマナーの必要性
まず新入社員には、ビジネスマナーが必要な理由を理解してもらわなければなりません。
正しいビジネスマナーを身につけることで、取引先や自社の社員と良好な関係を構築でき、組織のイメージアップや顧客満足度の向上、コミュニケーションの円滑化が見込めます。つまり、ビジネスマナーは、個人の成長のみならず、企業の成長にも不可欠な要素ということです。
なお、マナーは時代や環境によって変化するため、臨機応変に対応する必要があります。
2.新入社員に身につけてほしいビジネスマナー
ここでは、新入社員に押さえてほしいビジネスマナーを紹介します。
①挨拶
ビジネスマナーにおいて、円滑なコミュニケーションの基本となるのが挨拶です。挨拶は、新入社員自身の第一印象を決定づけます。
声のトーンを上げて、相手の目を見て挨拶すると、はつらつとした印象を与えられます。その際、自分のほうから声をかければ、相手により良い印象を抱いてもらえるはずです。
また、TPOに応じた挨拶も欠かせません。例えば、相手が忙しそうにしているなか、呼び止めてまで挨拶するのは、TPOに反しているといえます。相手の状況に配慮して、適切な挨拶をすることが必要です。
②言葉遣い
言葉遣いはビジネスシーンにおいて、良好なコミュニケーションをとるための大切なツールです。
言葉は自分と組織の品格を表し、相手の立場や心情を理解した思いやりのある言葉を選ぶことで人間関係をスムーズにし、仕事を円滑にすすめることができます。
また、相手に対する敬意を表す正しい敬語を使うことも大切です。
以下で、“言う”という動詞を例に、尊敬語と謙譲語、そして丁寧語の違いを紹介します。
▼尊敬語・謙譲語・丁寧語の違い
敬語の種類 |
概要 |
"言う" |
尊敬語 |
目上の人、相手を立てる |
おっしゃる |
謙譲語Ⅰ |
自分をへりくだって、相手を立てる |
申す、申し上げる |
謙譲語Ⅱ |
自分の行為を、相手を立てて丁寧に述べる |
申します |
丁寧語 |
自分の言葉を丁寧に言う |
言います、話します |
③身だしなみ
身だしなみも、第一印象を左右する大事な要素の一つです。
多様性を重要視する時代ではありますが、TPOをわきまえて身だしなみを整えることは、マナーでもあり、信頼関係を築くきっかけにもなります。
どのような職種においても、身だしなみがだらしないと相手に良い印象を与えません。服装や髪型、爪の長さなど、清潔感を意識することが大切です。その際、自分自身ではきちんと整えたつもりでも、第三者からはそう見えない可能性があります。あくまでも、相手の判断に委ねられているという点に考慮しなければなりません。
新入社員には仕事に適した服装や、清潔感のある社会人として恥ずかしくない身だしなみを伝えることが大切です。
④名刺交換
ビジネスの場での名刺交換は、初対面の方とお会いしたときに、最初に行う挨拶です。名刺の扱い方によって、第一印象を左右することもあるため、正しい名刺交換のマナーを知っておくことはとても大切です。
名刺交換においては、渡し方や受け取り方、受け取ったあとの名刺の扱い方など、一定のマナーがあります。正しいビジネスマナーを知らなかったばかりに、それが原因で大事な商談などのチャンスを失うことがないよう、これらのマナーは無意識にできるよう身に付けることが大事です。
新入社員には、正しい名刺交換のマナーが取引先に信頼していただくための第一歩だということを、きちんと伝えることが不可欠です。また、名刺交換においても相手を思いやる気持ちをもって、いただいた名刺は相手の分身だと思い丁寧に扱うよう伝えることも大切です。
新入社員を受け入れる際のポイント
企業の将来を担う新入社員を迎える際、世代や価値観の違いを理解し、個人を尊重しつつ強みを活かす効果的な育成を行うことで、社内で活躍してくれる人材となり、ひいては組織全体の活性化や企業の成長に大きくつながります。
新入社員の経験や成長のタイミングに沿って、チームの一員として活躍できる人材育成を継続してサポートしていくことも大切です。
ここからは、新入社員を受け入れる際の3つのポイントをご紹介します。
ポイント①世代の違い、価値観を理解する
子どものころからデジタルに慣れ親しんでおり、多様な価値観に触れてきたZ世代には、まずは彼らの特徴を理解し、価値観にあったアプローチを考えることが必要です。
世代ごとの特徴は、あくまで一般論であり、当然、個人による違いがあります。ただし、生まれ育った環境による世代の傾向や常識があることも事実です。
新入社員を迎える際には、相手の行動や発言の理由や背景に関心を持ち、“理解する姿勢”を見せることが大切です。
人や世代による感じ方や価値観の違いを理解し、お互いを認め合うことで信頼関係を築くことができます。それにより心理的安全性を高めることができ、個々の自律的成長につながっていきます。
ポイント②ハラスメントへの理解
昨今の取り巻く環境において、働き方の多様化やダイバーシティの推進が重要視される中、これまで以上に些細なことがハラスメントに繋がる可能性もあります。ハラスメントへの対策を怠ってしまうと早期離職のリスクなど、新入社員の成長を妨げる大きな要因となってしまいます。
またハラスメントはコミュニケーションの阻害要因となり、職場の雰囲気やメンバーのモチベーションに悪影響をもたらします。周りに声を掛けづらく、新入社員が一人で抱えてしまうと、後に大きな問題に発展する恐れがあります。新入社員が安心して働きやすい環境を整えるためにも、ハラスメントの発生を防止することは必要不可欠です。
新入社員を受け入れる際にも個々の成長を最大限に支援するために、ハラスメントによる影響を理解し、自身に求められる言動を意識することが大切です。
ポイント③強みが発揮できる環境づくりや支援
人材育成においては新入社員一人ひとりの強みを把握し、最大限に能力を発揮できる環境づくりが重要です。
新入社員の個々の才能や強みを見つけるためには、日頃から関心を持ち、積極的に声をかけるなどコミュニケーションを取ることが大切です。お互いのことを知りながら、話しやすい雰囲気をつくっていきましょう。
日頃から感謝と尊敬の気持ちを忘れず伝えることで、信頼関係の構築にもつながります。
新入社員の強みを知り、仕事を任せたり背中を押すことで、チームの一員であることの実感や仕事を任せられることへのやりがいを感じることでしょう。それにより、もっと自分を成長させたい、組織のために役に立ちたいという意欲を高め、企業で活躍できる人材へと成長していきます。
足りない部分ばかりを指摘するのではなく、一人ひとりの強みを見つけて伸ばすようにしましょう。
また新入社員研修だけで終わらせるのではなく、年間を通して継続してフォローアップを実施することも重要です。経験や成長のタイミングに沿って継続してサポートすることで、新入社員のスキルやモチベーションをさらに向上させ、個々のパフォーマンス力の発揮につなげると同時に企業のエンゲージメントを高めていきます。
まとめ
この記事では、新入社員に身につけてほしいビジネスマナーと、受け入れる際のポイントについて、以下を解説しました。
- ビジネスマナーの必要性
- 新入社員に身につけてほしいビジネスマナー
- 新入社員を受け入れる際のポイント
新入社員に伝えるビジネスマナーは、社会人として円滑に仕事を進めるうえで欠かせない要素です。
また新入社員を受け入れる際には、人や世代による感じ方や価値観の特性を理解し、育成をおこなうことが大切です。一人ひとりの力を引き出すことで、本人の成長さらには組織やチームを現状よりもはるかに強くすることにつながっていきます。
継続してフォローアップを実施することで、活躍できる人材へさらに大きく成長していくことでしょう。
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